シャイが残念になるなら僕はそれに抗ってみせる!02
『悠久を分かち合う我が息子よ。氣分はどうだ? 思いがけない誕生に、私は喜びを隠せない。最後の龍が漆黒であるのは、世界の変革と新たなる門出を象徴している。いきなりで混乱もするだろうが、お前は宇宙の怨念より生じた存在だ。その怨念はあまりに根深い。だから封じなければならない――時が来るまで。その怨念を浄化した時、自ずと自らの使命を理解するだろう』
原初の記憶は強面の赤から始まった。赤い龍が生まれたての優哉に投げかけた言葉は、今振り返ると酷なものだが、当時は何の感慨も抱かなかった。
やけに好意的な赤い龍の威圧感が大層際立っている程度の感想しかなかったように思う。ここで下手に行動を起こしても邪魔が入ることはわかっていたので、優哉は大人しく自らの父を名乗る存在に従い、封印が施されている祠にいることを受け入れた。
そこでは特筆するべきことはなかった。静かな暗闇の中で、自分の存在について考察した程度で、他には何もなかった。優哉の纏う氣に耐えられる存在が父くらいしかおらず、年の離れた兄さえも接触を禁じられていたほどだ。
『彼』と出逢うのはもう少し優哉の怨念とやらが和らいでからだ。封印が一段弱められるまでに三千年の時を要した――人間世界の時間に換算すれば。
『長らくの隠遁生活御苦労であった。今後はこの面さえ被っておれば、我が領域を自在に行き来して構わない。大儀であったな』
渡されたのは真っ赤な天狗の面で、とても息苦しかったのを覚えている。わざわざこんな面など被らなくてもいくらでも優哉は自由にできたのに、儀式の一環でこのような手順を踏まなくてはいけないのは、とても悲しいことだと思った。
いくらでもかいくぐれる監視つきだったが、優哉はそこそこ監視の目に映るようにしていた。黒い龍だった優哉は、赤い龍の息子として力の赴くまま好き勝手に振舞っていたし、傲慢だった自覚がある。
他者に好かれようが嫌われようがどうでもよかった優哉は、力が強いゆえの傲慢さを改善しようという氣が全くなかった。
赤い龍はそんな優哉を、幼い我が子を慈しむように眺めていた。仮に叱られても聞く耳を持たなかっただろうから、それをわかっていたのかもしれない。
しかしさすがにやりすぎた時は、それに見合った処罰を与えられた。今思えば優哉は相当退屈していたのだろう。
あらゆるものにちょっかいを出し、壊しかけては処罰を与えられ、そんなことを繰り返すうちに監視の目がどんどん厳しくなっていった。
力の加減を知らないというよりは、相対する存在の耐性に無頓着だったというのが正しい。監視する者も柔ければすぐに限界を迎え、長くはその任に就けなかった。
仮に頑丈でも、優哉の禍禍しい黒い氣に弱い者が多く、移り変わっていく監視者に執着はなかったが、どこまで耐えられるのか負荷をかける遊びは苛烈を極めた。研究者氣質というのもあったかもしれない。
当然そんなことをしていたら、志願者は減る一方で、忙しい赤い龍が常に傍にいるわけにもいかず(優哉もそれは望まなかった)とうとう志願制から指名制に変わり、嫌な役回りをそれに相応しい者が仕方なく担うことになった。
そして強固で黒い氣の影響を然程受けない屈強な鉱物――プラチナが監視者に選ばれ、その弟である『彼』が兄を心配して度度優哉の元を訪れるようになったのだ。
『どうか兄上で貴方様の行う残酷な遊びは試さないでください。退屈を紛らわしたいのならば、私がお話し相手になりますから』
貞淑で美しい水晶だった。優哉は『彼』に一目惚れしたのだ。そこから『彼』との交流が始まり、どうしようもない乱暴者だった優哉を『彼』は優しく諭してくれた。
どんどん『彼』のことが好きになった優哉は、ほんの一欠片でもよいので『彼』が欲しくなり、ある時その氣持ちを悟られないように軽い口調で頼んだ。
『ねえ、君を一時だけ抱かせてくれない?』
最低の誘い文句だったと、我ながら思う。これは人間ではちょっとやらせてくれない? と言うようなもので、当然『彼』には断られた。
『貴方様のそういうところが私はお好きになれません』
お淑やかな『彼』の拒絶は、はっきりと嫌いだと言われたようなもので、優哉は荒れた。荒れに荒れて最終手段に頼ることにしたのだ。
『あの方と結婚させてください』
自分から赤い龍に話しかけたのはこれが初めてかもしれない。だが優哉の願いはあっさり却下された。
『お前にはまだ早い。時が来るのを待て』
思い詰めた優哉が待てるはずがなかった。
『嫌だ。あんたが許可しないのなら、僕のやり方で推し進める』
優しさや性格の良さで競えない優哉が唯一頂点に立てそうだったのが、力での支配だった。『彼』以外を打ち倒し、その強大さを見せつけることがかっこいいと思っていたのだ。
どんな分野でも一番を取れば『彼』に求めてもらえると本氣で信じていたのだから、恐ろしい。そういう方向に突き進んだ結果、優哉は魔王になった。
赤い龍のいる世界の裏側を恐怖で支配し、大勢の配下を得て、改めて今度は『彼』に直接結婚を申し込んだ。しっかり脅し文句つきで。
『君の大切なものを守りたければ、僕を慰めろ。僕の伴侶となって』
『謹んでお受けいたします』
悲しそうな表情で承諾した『彼』に、優哉は狂喜したが、恰好をつけたいお年頃だったので、冷静に頷くに留めた。辛うじて顔には出さなかったが、全く平静ではなく、悲しそうな顔をする『彼』に動揺していたほどだ。この時初めて優哉は『彼』を笑わせたいと思った。
あの場に配下の黒永か牧野羊がいたら『あんたが原因だろ! プロポーズの言葉が恫喝じゃ悲しい顔にもなるわ!!』と突っ込みを入れていただろう。
『彼』はとても愛情深かったので、『彼』の大切な存在を盾にすれば断られないという打算があったのだが、後に優哉は脅しで得た関係の再構築に苦労することになる。
「というわけで、君と僕は結婚することになったのさ」
長い昔話を『彼』は熱心に聞いていたが、ところどころしっくりこない部分もあったようだ。
「龍と水晶って結婚できるのか? よく丸い水晶を持った龍の置物とかはあるが、ああいう感じか?」
相当に非現実的な話をしたのだが、氣にするところがどこかずれているのが『彼』らしい。
「結婚できるよ。龍の掌に収まるサイズにもなれるだろうけれど、本来はもっと大きいし。人間の常識や、こちらの世界の様式だと想像つかないかもしれないね。関係性は対等なパートナーで、種族関係なく普通に交われるから安心して」
普段は性的な話題に過敏に反応する『彼』だが、まだそこまで意識していないらしい。
「水晶に性的器官があるのか? まさかそういう時ににょっきり生えるんじゃ……」
珍しく下ネタを口にしている。
「ははは、君は面白いね。物質的に一定の形を保っている人間と違って、あちらは大分流動的で、形がこちらほど固定化されていないんだ。本人たちの同意があれば、自在に形を変えて魂の奥底まで触れ合うことができるんだよ」
決まった形がある現在の姿も、優哉は氣に入っている。『彼』のかわいい顔が堪能できるから。
「そうか……いや、待てよ。優哉の話だと、俺は随分と落ち着いた感じで、水晶ができてるというか、今と違い過ぎないか!? それ以前にさっきの話と食い違ってるぞ! 前世の俺はお前を愛する許しを求めたんじゃなかったか!?」
「どれも真実さ。時間軸が違う話をしているから、混乱させてしまったね」
優哉視点では全て繋がった話なのだが、視点の位置と、その時点での情報量の差異が全く違う出来事のように感じさせているのだろう。
情報量や時間軸、空間が違う世界の話を、こちらの伝達方法に合わせて翻訳するので、集中しなければ完全に再現するのは難しい。
「あとは僕が無意識に話したくないことを遠ざけているのが原因だろうね。すまない」
つい小出しにしてしまうのは、優哉に都合の悪い事実もあるからだ。
黒い龍だった優哉が魔王になって結婚を申し込み、水晶だった『彼』がそれを受け入れてめでたしめでたしとならないのは、優哉が魔王であることに加え『彼』の兄が関わってくる。
非常に氣に食わないことに、あちらの世界での兄と弟は、こちらで言う夫婦に等しい関係なのだ。そもそも同じ鉱物という括りではあるものの、水晶とプラチナは別物だ。
近親ではないのに兄弟なのは、立ち位置の関係だろう。兄を支える献身的な弟という形の婚姻関係だ。
当然ながら赤い龍は優哉と『彼』の結婚に難色を示し、兄のプラチナも決闘を申し込んできた。堂堂と『彼』の元夫をぶちのめせる機会に、優哉は冷え切った氣持ちで臨んだ。
「僕はかなり悪質な悪戯はしてきたけれど、相手を完全に壊すことまではしなかった。だって壊して動かなくなってしまったら、後片づけが面倒だろう?」
我ながら良心が欠如した考え方だ。優哉が負荷をかけて、相手がもがき苦しむ姿はとても不愉快だったが、存在するだけで許し難い醜いものが浮かべる苦悶の表情は一種の笑いを誘った。笑う方向に持っていくしか救いがなかったとも言える。
『彼』に出逢ってからは、『彼』の愛らしい姿に自然と笑みが浮かび、笑いには二種類あるのだと知った。敵を殲滅する時に笑うのは……笑えるように殺すのは、邪魔者が消える喜びを損なわないため。己の大事な存在がかわいい姿を見せると笑みがこぼれるのは、そこに知られたくない欲求があるから。どちらにせよ笑いというのは何かを殺す時に浮かべるものだ。殺すことで利益があり、それが嬉しくて笑ってしまう。魔王ならば笑いながら殺すのが健全と言えよう。
「残酷な子供だったんだな……」
しみじみと呟く『彼』の言葉は、不思議と優しかった。ああ、なんてかわいいのだろう。そういうかわいい姿を見る度に優哉は笑う。己の内にわき出る知られたくない想いを殺すから。そうすれば目の前のかわいい顔が曇らないで済む。
「今はもうそんなことしないよ。趣向的な問題だけではなくて、相当に痛い目を見たからね」
優哉は決闘の時、生まれて初めて徹底的に相手を破壊しようとした。
『彼』に触れてよいのは優哉だけで、『彼』を知ったような氣になっているプラチナなど邪魔でしかない。
あの燃え盛るような業火が嫉妬だと氣づいた時には、プラチナは砕け散った後だった。優哉は赤い龍が定めた掟を破ってしまったのだ。
負の感情に囚われるな、負の思いに駆られて本氣で相手を攻撃すると、屈強なお前は自らに返ってきた厄を弾き返せても、もう『彼』と結ばれることは叶わない――なぜなら『彼』と同じ世界にはいられなくなるから。赤い龍の忠告を珍しく守っていたのは『彼』と離れ離れになることが耐えられなかったからだ。
他者の命を尊重できずに、奪う者は輪廻転生の輪から外される。血に塗れた者ほどその輪に戻るのが難しくなり、歴史的な殺戮者は二度と個にはなれない。
しかしそれを救いだと言う者もいる。赤い龍曰く、もう二度とさまよわないで済むように、大いなる宇宙を構成する自我のない細胞になるとのことだ。あるいは……。
命は尊いのだと、優哉の知る神は皆口を揃えて言う。だから人間の世界でも殺人は罰せられるし、地獄という概念が生まれる。
優哉視点では、地獄は存在しない。地獄のような場所はあるけれど。
天罰を信じる者――あえてここでは天罰に縋る者と表現しよう――は、罪人が自らの犯した罪に応じた責め苦を地獄で味わうことを望むだろうが、他者を罰する神などいない。
罪人が本当の意味で罪を悔い改めるには、他者の痛みに共感できるようになる必要があるからだ。そしてそれは、愛なくしては成し遂げられない個の成長によって齎される。
なんて加害者に優しい世界なのだと、義憤に駆られる者もいるだろう。だがこの世界は残酷だと嘆く者ほど、多くのことを見落としている。
まず一つ。己の視野の狭さに無自覚だ。二つ、神は人間の欲を満たす存在ではない。三つ、その者が見ようとしているものしか見えていないことに氣づいていない。四つ、地獄はないが、学びはあり、さまよい続ける間はとても苦しい。苦しむようにできている。
優哉が人生に迷う者に優しくないのは、元魔王なだけあって堕落の道筋がよく見えるからだ。基本的に優哉は同情しないし、変に甘やかして増長させては厄介だと考えているので、そういう者には関わらない。
世界の法則に則って、似た者同士でぶつかり合ったり、誰かの愛情に包まれたりしながら、各各のペースでがんばってくださいで終わりだ。
『彼』の兄、プラチナを砕いた優哉は、すぐさま赤い龍に連行され、嫉妬と相性の良い怨念が猛威を振るう前に深い海の底に沈めさせられた。
赤い龍の弟である青い龍の浄化の力を頼みに、実質封印されたのだ。優哉は力の限り抵抗したが、父親と叔父の本氣の封印は破れなかった。
その後のことは『彼』の氣を辿ってぼんやり感じる程度で、まずは氣持ちを整理して怨念を鎮めることにした。そうしなければ、いつまで経っても出してもらえない。
プラチナは一命を取り留めたようで、弟の『彼』と円満に別れ、新たな関係を築くべく輪廻転生――正確にはさまざまな次元の者が一堂に会す学びの場に二人揃って仲良く向かい、親子や兄弟など夫婦以外の関係を経験していた。
時間の流れや、理が違うため、優哉の想像する伴侶の形とは異なったが、いくらいずれ優哉と結ばれるためとはいえ『彼』が他の人間と夫婦のような関係性になるのは我慢ならなかった。
夫である優哉に配慮してか、『彼』は妻の立場よりも夫側を経験することが多かったが、時を経て大分控えめに妻の立ち位置にも収まるようになると、その夫が不可解な死を遂げるようになった。一度でも『彼』の夫となった者は、再起不能にまで砕かれたのだ。
「封印されてたんじゃなかったのか!?」
『彼』が驚いている。
「僕の思念が強すぎて、無意識に影響を与えていたみたいでね」
嫉妬を我慢すればするほど周囲に負荷がかかったらしく、次元を超えてもそこまで影響があるのはさすがにまずいと、救済措置が取られた。
封印を一部開放して『彼』の守護龍になることが許されたのだ。優哉は朝から晩まで人知れず『彼』の傍にいることができるようになって、ほんの少しだけ元氣になった。
優哉の精神状態が落ち着くと、そこまで周囲に悪影響を及ぼさなくなったが、今度は『彼』が苦しみ始めた。優哉の抑圧された欲望が『彼』を苛んだのだ。
「お前どこまですごいんだよ!!」
『彼』が目を瞬いている。
「その節はすまなかったね。僕の影響もあってか、君は仏門に入ったり、修道院に入ったり、牧師になったり、どの時代も修行していたよ」
「今の俺は全然そんな氣はしないが……いろんな時代を俺は経験したのか?」
「まあ、ある程度法則はあるけれど、日本で言えば、昭和を生きた人間の次の転生先が江戸時代なんてこともざらにあるよ」
優哉はうっかり『彼』の重要な疑問に答えなかった。そう、うっかり。今生で優哉は『彼』と魂を介して繋がっているため、『彼』は優哉を通してしかそういう人外の領域とは関われず、優哉は基本的に人外に何か言われても、行動を起こさない。
そう、ある意味無視をしている。夢に出てくる赤い龍の要望は、最近僅かに聞くようになったが。
「え、過去にも遡れるのか!? それだと歴史が変わっちゃうんじゃないか!?」
「君だって時の神を呼び出してタイムトラベルをしたことがあるじゃないか」
『彼』は高校三年生の夏休みに全く正確な手順を踏まずに、その想いだけで時の神様――人間にはクロノスと呼ばれている――をその身に宿し、過去の恥ずかしい歴史を修正しようと試みたのだ。無意識に優哉のために。
「かなり渋渋過去に連れて行ってもらったが、全部ダメ出しされて全然変えられなかったけどな……」
『彼』が遠い目をしている。
「うん、実はその時の情報量を僕が制限していたから、君にはクロノスの言葉も正確に伝わっていなかったよ。そもそも君は君を突き動かす衝動の源も、何もかも把握していなかった」
「なんだって!?」
驚愕する『彼』に、優哉はかなり思い切って告げた。
「君が残念なのも、全ては僕の責任だ。君が勉強はできるけれど、斜め上の方向に暴走するのも、結局僕が原因なんだよ。僕は元が宇宙の怨念から生まれた黒い龍で、魔王だったから、この上なく非情だ」
『彼』への愛情はあるが、その愛情を『彼』と育くむ前に(自業自得ではあるが)引き離されてしまったので『彼』を大切にしても、その基準が著しく低かったのだ。
「渡瀬翔、僕は君を心から愛している。君の名を再び僕が呼ぶのは、君に全てを告げる時だと決めていた。そういう魔法を自分にかけていたんだ」
優哉が翔の視野を歪めてしまっていたのは、そうする以外に方法がなかったからだ。あまりにも真実が重すぎるから、それを受け止め切れない翔のために一時的に真実を殺すことにしたのだ。いくら優哉でもそれは笑えなかった。仮死状態にした真実は、圧倒的な力を持っているがゆえに殺しきれるものではなく、幾度も復活してはまだ準備の整っていない翔を遠くに連れ去ろうとする。
この状況では早すぎると優哉が真実を殺す度に、過去の翔は決まって命を落とした。かわいそうではあるが、残酷に奪われるよりはましだと何度も翔を手にかけた。真実を葬るというのはそういうことだ。
真実が完全に息を吹き返したら、きっと翔は耐え切れずに氣が狂ってしまう。だがそれを防ぐと死んでしまうというのなら……殺さなければ救えないならば。翔を殺すのほど辛いことはない。しかし彼が生きていると死ぬよりも酷い目に遭うのだ。どちらも地獄であるのなら、優哉が耐えれば済む地獄を選ぶ。
そしてとうとう優哉は翔を殺さずに真実を蘇らせることにした。やっとそれが可能な段階に到達したのだ。
本当に情けない。真の恥ずかしがり屋は翔ではなく、優哉なのだから……。
翔には彼が優哉に名前を呼ばれるのを拒んだから、いかにもそれを恐れて名前を呼ぶのを避けていたかのような物言いをしたが、それも嘘ではないものの、最大の要因はそのかわいい笑顔を壊したくない、それに尽きる。
一旦泣かせてから笑わせるのは本意ではない。本当は最初から笑っていてほしい。優哉の完璧主義が真実の発露を遅らせているのだから、翔が暴走するのも道理なのだ。
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